290円ラーメンは安すぎだったんだね

「290円ラーメン」の幸楽苑(7554)、新井田会長が社長返り咲き

 低価格の「290円ラーメン」で全国展開する幸楽苑は24日、長谷川利弘社長の取締役降格と、新井田伝会長の社長兼務を発表した。2007年3月期の連結経常利益が3期連続減益に転じる見通しとなり、実務の責任者、長谷川氏は引責辞任を決めた。実質創業者の復帰で危機脱却を目指すが、新井田氏自身が主導してきた安売り業態の行き詰まりに、焦りが色濃くにじむ。

 同日発表した今期業績予想では、これまで前期比30%増としていた経常利益を、24%減の8億円に下方修正した。原因は5月16日から実施した、基本メニューの中華そばの値下げ。定価390円(税込み409円)を、290円(同304円)に引き下げたことで、原価率が上昇し利益を圧迫した。

 値下げを前に、「他社が追随できない衝撃的な値段。集客増で出店も加速し、スケールメリットで原価を下げる」と自信満々に語った新井田氏だが目算が狂った。

 その後、既存店客数はかろうじて横ばい。05年9月中間期に583円だった平均客単価は、この上半期に568円に下落した。
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同じく低価格路線でマクドナルドの業績を悪化させた故藤田田氏は社長の座を退いたが、新井田氏は会長から社長へ返り咲きしたという。
ライバルのハイデイ日高(7611)は290円ラーメン発表のときも静観していたが、それが吉と出たようで、先日発表の中間決算は良い内容だった。
ラーメン売れすぎで社長クビ…チェーン店「幸楽苑」-ZAKZAK