水産大手マルハとニチロが経営統合

 水産業界首位のマルハグループ本社東証1部上場、本社・東京)と同3位のニチロ(同)は11日、それぞれ取締役会を開き、来年10月に株式交換方式で経営統合することを決めた。統合により、連結売上高の合計が1兆円規模の水産・食品会社が誕生する。

 新会社は「マルハニチロホールディングス」(本社・東京)で、社長にはマルハグループ本社の五十嵐勇二社長、会長にはニチロの田中龍彦社長が就く。マルハは水産事業を軸に食品加工事業などを展開し、06年3月期の連結売上高は7192億円。ニチロは冷凍食品など食品加工事業に強く同2541億円で、両社合計は9733億円。業界2位の日本水産(5396億円)を大きく引き離して、業界トップの座を固める。

さっきニチロの営業マンに会ったばっかりだが、彼もプレスリリースで初めて知ったと。当然といえば当然だがマルハに聞いても詳しく理解している人はいない模様。

 水産原料の調達力はマルハが強く、冷凍食品の販売量はニチロが優勢であり補完性ある統合だろう。
冷凍食品の売上で4位のニチロは同じく12位で子会社のアクリフーズ(元雪印)と14位のマルハと合わせて12%のシェアとなり、味の素冷凍食品を抜いてニチレイ加ト吉に次ぐ3位となる。
缶詰事業では、1位のはごろもがシェア33.9%を占めるのに対し、13.9%で2位のマルハと7.5%で3位のニチロが統合されれば順位は変わらないもののシェアは21.4%となり、はごろもの圧倒的優位が揺らぐことになろう。

 これで、日本水産を始め極洋、宝幸などの水産会社の業界再編が進むだろう。